Colorless Life
 合格発表の日。
 一緒に青葉北を受験した親友の優希と一緒に高校へ行った。

 高校は受験生でいっぱいだった。
 私たちは緊張しながら掲示板に向かった。

 向かう途中で、泣きながら帰っていく子と何度かすれ違った。
 そんな子とすれ違うたびに私の心臓の鼓動は早くなっていった。

 掲示板の前に来た。
 掲示板の前は歓喜の声があちこちで沸きあがっていた。

 私の番号は73番・・・。
 深呼吸をして、勇気を振り絞って掲示板を見た。

 73・・・。73・・・・。73!!!!

 あっ!!あった!!!!
 「あったぁぁぁぁぁっ!!!!」
 思わず叫んでいた。隣で優希も自分の番号を見つけて涙を浮かべていた。
 「やったぁぁぁぁっ!!受かったぁぁぁぁっ!!!!やったぁぁぁっ!!!」
 私たちは抱き合いながら泣いて喜んだ。
 と、その時・・・。

 「おおおおおおおおっ!!!あったああああああああっ!!」
 ひときわ大きな声が聞こえてきた。
 声のするほうを見てみると・・・・・。なんと、あの時の男の子だった。

 そう、あの時校門前で笑っていたあの男の子・・・。
 今までにみたことも無いほどキラキラした笑顔と瞳を持ったあの子・・・。

 その子も友達と来ていたらしく、その子たちと肩を組んで大喜びしていた。
 その笑顔もあの時と同じく、まぶしいくらいにキラめいていた。

 そっか・・・。あの子も受かったんだ・・・。同じ高校ならいつか会えるよね・・・。その時は友達になってくれるかな・・・。なってくれるといいな・・・・。
 高校生活が楽しみになってきた。

 どうか私の高校生活もあの彼の笑顔のように、キラキラ輝きますように・・・・。

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