ぽっちゃり恋物語+。

気づけば高校3年の春。

ついにきた受験生という肩書き。


高校受験のときよりも数倍将来に関わる選択。


なのに、全く先が見えてない私はいまだに志望校もどういう系統の学部に行くのかも決めていない。


数日前に配られた進路希望調査。

締切が明日に迫っている。


どうしよ…。


なりたいもの?

特にはない。


どの教科が好き?

英語。でも大学でやりたいとは思わない。



家を出てから、学校の門をくぐった今まで頭の中でずっとこんなやりとりをしていると


「よっしゃ!」


ドンッー


男の子の声がした途端、背中に軽い衝撃がきた。


「いたっ…」


反射的に出る声。

そこまで痛くなかったのに、すごく痛いみたいな反応。


顔が赤くなるのがわかるくらい、急に恥ずかしくなった。


< 2 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop