きみに伝えた気持ちは(短編)
1
 クリアな雲ひとつない青空。

 あたたかな太陽の光・・・そして、時折、はらはらと舞い散る花びら。

 咲き始めた桜の木々。



「・・・きれい」



 ぽつりとつぶやく。

 休日の朝早く、自転車できた山の広場。

 そこはたくさんの桜の木々が植えられている、俗に言う桜の名所だ。

 でも、まだ肌寒い朝、ここにきているのは私ひとり。

 息が上がって、身体は熱い。



「やっぱり男の子ってすごい。私を後ろに乗せて上りきったんだから」



 



 


  
< 1 / 27 >

この作品をシェア

pagetop