きみに伝えた気持ちは(短編)
「うん。ココアがいいなぁ」

「芽生は甘いの好きだよな。
 
 おれんちが、チョコじゃなくて、逆のがいいかもね。
 
 そうだ、おばさんにも、お礼いっておいて。

 いつもありがとうございます。みんなでたべますって」



 遼は気がついてない。

 それはいつもと違うんだよ。

 お母さんがデパートで買ってきたチョコレートギフトじゃないんだ。

 へただけど・・・私が、つくったの。


 
 口を開いて、言おうとしたけど、




「りょうくん!」



 かわいらしい声に、言葉を口に出来なかった。

 
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