わたしの生きる道
「カナ、おかわりちょーだい」

「良いケド、おかず無いよ?」

「納豆か卵ちょうだい」

「分かった。おにぃは?」

「もらう…。オレは…ふりかけで良い」

「アンタ達、だから自分達でやりなさいってば!」

「母さんは?」

「あたしは味噌汁のおかわり」

それを聞いて、ガクッと姉と兄の姿勢が崩れた。

「母さんだって、カナに頼んでんじゃん!」

「…手本に、ならない親」

「だまらっしゃい!」

姉こと皆藤菜摘(二十三歳)は、絶対に母似だ。

兄こと皆藤菜月(二十歳)も根本的なところで、母に似ている。

言われたら、言われたままではいられないところとか…。
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