わたしの生きる道
それを考えれば、わたしは父親似なんだろうな。

お盆に姉・兄・母の食器を載せていると、父が立ち上がった。

「手伝うよ。花菜はお味噌汁を温めてくれ」

「分かった」

片付けは父に任せて、わたしはキッチンに入った。

言われた通り、味噌汁を温め直し、卵・納豆・ふりかけを用意する。

そうしているうちに、父がお盆と共にキッチンに入ってきた。

「ありがと、父さん」

三人の空の食器を受け取り、味噌汁とご飯をよそう。

「花菜はここまでで良いよ。学校に遅れるといけないから、もう用意しなさい」

「うん、あとお願いね」

リビングでは相変わらず三人がぎゃあぎゃあ言い合っている。
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