わたしの生きる道
帽子を見たクラスメート達が、声をかけながら近寄ってきた。

「うん、ミホの為に作ったの」

「相変わらずカナは器用ねぇ」

「ホント。将来は手芸家?」

「うん…。それで食べていけたらと思ってる」

「カナならできるって! 何せ毛糸編みの他にレース編みもできるんでしょ?」

「ビーズアクセも可愛くてキレイだし。人気あるんだから、大丈夫だって!」

「…うん。ありがと」

クラスメート達やミホが明るくしゃべる中、わたしは静かに息を吐いた。
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