わたしの生きる道
家に着くと、良い匂いが家の中を満たしていた。

今晩はカレーみたいだ。

朝食は朝が弱い母に代わって、わたしが作ることが多い。

でも昼食や夕食は必ず母が作る。

ちなみに徹夜して寝ている姉と兄も、食事時には必ず起きるようにしている。

二人とも料理が作れないので、ご飯は食べれる時に食べるのだ。

「ただいまぁ」

「あっ、お帰り。カナ」

「カナ、お帰りぃ」

リビングにはエプロン姿の母と、くつろいだ様子の姉がいた。

「もうすぐご飯できあがるから、待っててね」

「うん」

母はいそいそとキッチンへ行った。
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