わたしの生きる道
姉は二人用のソファーに座って、テレビを見ている。

「おねぇ、もう起きてて平気なの?」

「昼間、たっぷり寝たから。あっ、ナツはまだ寝てる。アイツ、いったん寝たらなかなか起きないから」

兄のそういうところは、わたしとの血のつながりを感じるなぁ。

「そっ。じゃあ着替えてくるね」

「うん」

わたしは自分の部屋に行った。

制服から私服に着替え、ケータイと買ってきた手芸の本、それに空のお弁当箱を持って一階に下りた。

まずはキッチンにいる母の所に向かう。

「母さん、コレ、空のお弁当」

「はいはい」

空のお弁当箱を母に手渡した。

「あと新刊の写真、撮ってきたよ」

「おっ、どれどれ」

ケータイを操作して、写真を出した。
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