わたしの生きる道
まあそれを言うなら、姉や兄も…結婚は遅そうだ。

いつか甥っ子や姪っ子が生まれたのなら、編み物の量はハンパじゃなくなるな。

ミユちゃんにも毎年、いっぱい作ってあげているから。

それにクラスメート達や先生達にまで頼まれることがある。

頼まれれば嬉しいし、喜んでもらえればもっと嬉しい。

その相手の気持ちを、わたしは見失っていたのかもしれない。

わたしは反省しながら、手芸店へ向かった。

ミホとミユちゃんがおそろいの帽子をかぶって、手をつなぐことを想像しながら。
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