キャラメルハート


「藤倉!」


あたしはその声に振り返った。


するとそこには聖が立ってた。


「まだ何か用か!早く帰れ!」


あたしが少し離れたとこにいる聖にそう大声で言うと、


「気をつけろよ!」


そう言って優しく微笑んだ。


「なっ…」


聖の笑顔を見た途端、顔が一気に熱くなった気がした。


聖はその後、何も言わず自分の家へと帰ってった。


な、なんなんだ…い、今のは……


た、ただの変態ドS宇宙人の笑顔見ただけでこんな気持ちになるなんて…


し、心臓がうるさい…






次の日。


あたしは朝からそわそわしてた。


何でかってそりゃ昨日の聖の笑顔が…


「藤倉、昨日ストーカーに会わなかった?」


隣に座る聖が突然あたしに問いかけてきた。


「なっ…だ、大丈夫だっ…」


あたしは思わず机に突っ伏せてしまった。


自分の赤くなってるであろう顔を聖に見られたくないから。


見られたら絶対からかわれる。
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