スキでした…
大好きなカレ

「うわ~ッ!今日も佐藤クン、カッコイイっっ」
「葵…さすがに、毎日サッカー部をのぞきにくる必要なんて…」
「いいの~毎日見ないと1日が始まらないの~~」

「…休日はどうしてるのよ。」
鋭く、栞はツッコんだ。
「隠し撮りした彼の写真を1時間かけて、ゆ~っくりと――――」
「やめんかっ、ストーカー野郎っ。
てゆーか、その1時間がもったいない。」

「じゃあ…30分にする」
「短くすれば良いって話しじゃないでしょ!!」


佐藤康晴(さとうやすはる)クン。
生まれて初めて好きになった人。

出会いは栞の紹介。
あたしは、1目惚れでもう、毎日ヤバイっ。


だけど…
彼と栞はかなり仲がよさそうで…
栞は、ただの友達だって言ってるけど…そーゆう風には見えない。
もしかしたら、栞も佐藤クンが―――――って考えることもあるけど。

栞を信じるよ!

「卒業式には、告白しようと思ってるんだ~」
「そっかぁ~頑張ってねッ」
「高校も同じところに行こうかと検討中~」

彼が、行くならどこまでもっ!…なんてどんだけ好きなんだって話。

「へぇ~…そうなんだ」
「栞は卒業式に告ったりしないの!?」
「え!?」 「例の“好きな人”っ。」


栞は、しばらく黙りこんだ。
「栞…??どうしたの??」

「え…?
あ、あぁ…いや…その…今、迷ってるんだ…」
「思い切って告っちゃいなよ~
大丈夫だってっ!栞、可愛いもん!」

「そうかな…ありがと。
うん…考えとこうかな」


栞の様子が変…
もしかして、訊いちゃイケないことだったのかな…??


葵は少し、反省した。
2人はまたサッカー部の練習に目を向けた。

しばらく、また無言の無言の時間が過ぎた。


「栞」 「な…何っ!?!?」
「…????」

栞の反応に葵は驚いた。

(謝ろうと思って、声かけたのに…
ビックリさせちゃったかな…??)


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