仮病に口止め料

体育祭の練習は周りに比べ頑張る方だと自負している。

それは色白だと赤く腫れて痛むから辛い日焼けや、朝セットした髪がへたるから腹が立つ汗や、

熱中症直前くらいの怠さという苦労に見舞われつつ、何時間も拘束され本番まで炎天下を耐え忍ぶのだから、

達成感を得ないとやってられないせいだろう。


体育祭が終わった瞬間の青春らしさを満喫したいから、サボりたい気持ちを抑えわざと粘る派な俺だ。

やっぱり積極的に張り切った方が思い出の質が高まると考えているせいだし、

なんだか親より歳がいってそうな先生が気の毒だから協力をしたくなるせいかもしれない。

というか、どうでも良かった。

ちなみにプリクラのサイズなら、無駄に全身が映ったり横長や正方形よりも長方形の復活を熱く希望するくらいどうでもよくないのだけれど。

< 19 / 222 >

この作品をシェア

pagetop