仮病に口止め料
思い出が大量に愉しめるデジタルフォトも良いけれど、俺はあえて一枚を選び写真立てに飾りたい。
ずっと同じものにするのか、見飽きたら変えるのか、そうしてアナログの不便さを大切にしたい。
もっとも、(やや中心に寄ったコンプレックスの一つである)瞳に撮りためた田上結衣はたくさんいるから、生身には劣るのだろうが。
このような変な思想こそ恋愛を楽しむポイントで、そこをシュールなポエムかと冷笑するのはオシャレではない。
不気味なメルヘンお花畑の国でドン引きするよりも、
スキップしてテンション高くある方が毎日自分を好きになれると思う。
そこは彼女を好きになれる――と繋げないのが三流らしいクオリティーで、
あくまで自分が中心だから、空回りができるオイシイ特典付きだ。