恋文
「小夜子ちゃんにコクって、どうだったのよ?」


「コクってない…」


「何で?ラブレター、書いただろ?」


「それが…」


僕は、皐月に、皆川さんにラブレターが届かなかった経緯を、話した。


「靴箱、間違えるって…お前…」


ククッ…
皐月が、肩を揺らして笑う。


「笑う事、ないだろ?緊張のあまり、間違えたんだよ」


「わりぃ…ごめんって…」

皐月は、一応謝ってたけど、顔は笑ったまんまだった。


「もう、渡さない訳?」


「ん〜…」


皐月の問いに、僕は少しだけ考えて。


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