HONEY*ときどき*BOY
羽月ちゃんに八つ当たりをした次の日。
オレは、朝からろくに誰とも話さなかった。
こんなこと初めてだよ……
……これで明日、みんなに嫌われてたらどうしよう!?
はぁああああ。
昼休みになって、教室に食べ物の匂いが広がり始めても、何となく気分が晴れない。
「ちょっと、飲み物でも買って来るよ」
「あぁ。秀一、お前……大丈夫か?昨日の試合で落ち込んでる?」
「うーん……大丈夫。とりあえず、また後で」
気晴らしにでもなるかと思って、財布を持って立ちあがった。
賑わう教室の中を、みんなにぶつからないようにゆっくり進む。
もう少しでドアってところで、教室に大声が響いた。
「早坂秀一!!いる?」
「み、宮下先輩!?」