白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
俺は、今日家に帰ってすぐに、直に話そうと決心した。
心配かけたくなくて、黙っていたこと。
いや・・・・・・違う。
俺は、直の為じゃなく、俺自身の為に嘘をついたんだ。
「新垣先生、どうかしましたか?」
声をかけてきた水谷先生の目を見ることができなかった。
「ほら、すごい肉ですよ~!焼きましょうよ」
さすが男子が買い物しただけある。
「おい、畑中!肉だらけだな」
「だってやっぱり肉だろ!」
肉、ウインナー、えび、そして、ちょっとだけ野菜。
バーベキューって、久しぶり。
そういえば、直としたことあったっけ?
ありそうでなかったな。
今度、たっくん達でも誘って、みんなでやりてぇな。
「水谷先生、一緒に写真撮ってよ」
畑中は、持っていたデジカメを俺に託し、水谷先生の横へ行く。
「いいけど、私、恥ずかしいなぁ」
「いいじゃん。思い出だし!」
ふたりで並ぶ姿を見て、みんなが冷やかした。
俺は、遠くから1枚、ドアップ1枚。