白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
「完璧だよ!」
俺が撮った写真を見て、畑中は目を輝かせて喜んだ。
「水谷先生もいる?良かったら送るけど」
「もちろん、欲しい!送ってくれるの?」
「データで送りますんで、アドレス教えてください」
「それって、アドレス聞く口実じゃないわよね?」
周りのみんなはニヤニヤしながら、その様子を見ていた。
「自宅のでいい?」
「はい。ケータイも教えてもらえたら泣いて喜びますけどね」
水谷先生は、困ったような顔をした後に、内緒にしてねと言って、パソコンと携帯両方のアドレスを教えた。
「・・・・・・旦那さん、怒らないっすか?」
心配する畑中に、水谷先生が一言。
「そんなに子供じゃないわ」
その一言は俺の胸にも突き刺さった。
“そんなに子供じゃないわ”と言った水谷先生の表情は、何かを超越したような・・・・・・
俺と直にはまだわからない領域にいるように見えたんだ。