白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
俺は思いっきりたっくんの頭を叩く。
「まさか、先生がそんなことしねーよな」
俺はどれだけ誠実な男だと思われているんだろう。
実際、俺は自分でも、誠実だし一途だと思っている。
でも、“先生に限って”とか“先生だけは”って言われると・・・・・・
考えてしまうことがある。
俺は、どれだけ完璧な男だと思われているのかなと。
「俺が浮気したら、どうなんだよ」
ちょっと強気にそう言ってみる。
「地球が逆回転しちゃうんじゃない?それくらいありえない話だよ」
きっと直も同じように思っている。
それが“信じる”ってことだとすれば、俺が望んでいたことなんだけど。
「どうしたの?先生」
「よくわかんねぇや」
わかんねぇ。
本当に。