白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
第3章

新しい一歩




-新しい一歩-



爽やかな初夏の風が吹く日曜日。



先生とふたりで遊園地へ出かけた。



遊園地へ行くのは、久しぶりだった。


先生とは初めて。






教師と生徒だったし、先生はかなり年上だし、遊園地って場所は私達には縁遠かった。




今日は、記念すべき・・・・・・


結婚1周年なんだぁ。






「実は行ってみたかったんだぁ」




「俺も!!デートって感じだろ?」





遊園地といっても、流行の絶叫系の乗り物はなく、ちょっとひなびた公園っぽい遊園地。




子供連れやカップルがのんびりと散歩している姿が微笑ましい。






「ふたりで遊園地に来るのは最初で最後になるかもしれないな」





「そうだね。次は子供と3人かなぁ。あ、でも、おじいちゃんとおばあちゃんになったらまたふたりで来ようね」





先生は、ポケットに入れていた手を出して、私の手を包み込む。





「高校生の直を連れて来たかったけど・・・・・・ごめんな」



「ううん。もっと楽しいこといっぱい経験できたもん」



「例えば?」




答えに困る私を見て、先生はニヤリと笑う。




「音楽室でチューとか?」




「先生のエッチ~」







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