白いジャージ7 ~先生とプールサイド~




あの頃、こんな未来が来るなんて想像もしていなかったね。




あれから、何度か食堂で一緒になったけど、あんなに近くで食べたことはなかった。




今から思えば、あの時・・・・・・ゆかりはもう気付いていたんだろうなぁ。


だって、親友だもんね。





「先生覚えてる?私の焼きそば定食食べたの」




「焼きそば定食?」




「高校の頃、多分2年だったかな。まだ片思いだった時だよ。食堂で向かいに座ったの」




「あ~、何となく覚えてる」




何となく・・・・・・か。


そうだよね。




先生はいつも生徒に囲まれてるもん。





「あ、お前の焼きそば定食が残ってたから俺が食ったんだよな」






覚えててくれた。


あんな昔の出来事なのに。


< 183 / 366 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop