白いジャージ7 ~先生とプールサイド~

男の心境【先生目線】




-男の心境-  【先生目線】





夕日の差し込む職員室の窓辺。



久しぶりに聞いた翼先生の声。






『別れるかもしれない』




今にも泣き出しそうな声だった。


直とよく話していた。




あのふたりはどうなってるのかなって。



桃子ちゃんから聞く限り、うまくいってるみたいだと直は言っていた。



ふたりのことはふたりにしかわからない。






「何があったんですか?」



『まだ学校ですか?またかけ直します』



「帰ったら俺からかけます」





直から連絡がないということは、桃子ちゃんは直にはまだ話していないんだろう。




直にも相談していないなんて・・・・・・何があったんだろう。






俺は、学校からの帰り、翼先生と待ち合わせをした。




直が今日は少し遅いというので、翼先生と会って話すことにした。





顔を見て話したかった。



あんなに落ち込んだ声を聞くと心配になる。





いい歳した男ってさ、結構強がってしまうから。


年下の彼女を持つ俺としては気持ちがわかる。




そんな翼先生が俺に助けを求めたってことは、相当辛いんだと思う。







< 238 / 366 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop