白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
男の心境【先生目線】
-男の心境- 【先生目線】
夕日の差し込む職員室の窓辺。
久しぶりに聞いた翼先生の声。
『別れるかもしれない』
今にも泣き出しそうな声だった。
直とよく話していた。
あのふたりはどうなってるのかなって。
桃子ちゃんから聞く限り、うまくいってるみたいだと直は言っていた。
ふたりのことはふたりにしかわからない。
「何があったんですか?」
『まだ学校ですか?またかけ直します』
「帰ったら俺からかけます」
直から連絡がないということは、桃子ちゃんは直にはまだ話していないんだろう。
直にも相談していないなんて・・・・・・何があったんだろう。
俺は、学校からの帰り、翼先生と待ち合わせをした。
直が今日は少し遅いというので、翼先生と会って話すことにした。
顔を見て話したかった。
あんなに落ち込んだ声を聞くと心配になる。
いい歳した男ってさ、結構強がってしまうから。
年下の彼女を持つ俺としては気持ちがわかる。
そんな翼先生が俺に助けを求めたってことは、相当辛いんだと思う。