白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
七夕の願い
―七夕の願い―
専門学校近くのイタリアンレストラン。
よく学校の帰りに寄った懐かしいお店で待ち合わせ。
一番乗りだった要君が出迎えてくれた。
「おう、直っぺ!久しぶりだな!先生、来るよね?」
「うん。ちょっと遅れると思うけど。要君久しぶり!」
髪がずいぶん伸びた。
大人っぽくなっていくんだな、男の人って。
「どしたの?」
「変わったな~と思って。大人っぽくなったね」
「そう?惚れ直した?」
そんな冗談を言った要君の肩を叩いて、隣に座った。
「聞いたか?慎司のこと」
「あゆみと別れたんだよね」
「ああ。慎司、めちゃめちゃ荒れてて大変だったよ。そんなに好きなら大事にしろよって思うんだけど」
そうだったんだ。
引きずっていたのは、あゆみだけじゃなかったんだ。
そうだよね。
お似合いのふたりだった。
どこか似ていて、見ていて楽しいふたりだった。