白いジャージ7 ~先生とプールサイド~




「タカは?」




心配そうに美穂が要君に尋ねる。




「ちょっと買い物」




要君が答える。



「買い物??」



「ジュースでも買ってんじゃないの?」




ニヤついた先生を見て、これは何かあるなと思った。





戻って来たタカの手には・・・・・・


バラの花束が!!





「え~!!!!タカ、どうしたの?」




「美穂、俺とずっと一緒にいてください。幸せにするから来年、結婚しよう」





実は、ちゃんとしたプロポーズの言葉をもらっていなかったんだって。




タカもそのことを気にしていて、店の前で先生達に相談していたらしいんだ。





「タカぁ!!!ありがとう!」




バラの花束越しに抱き合った2人。




「おめでとう!!」





私と先生と要君で手を叩いて祝福した。





「公開プロポーズじゃん。タカ、やるなぁ!っていうか、また俺だけ寂しいじゃん」





かっこいい要君なのに、いつもこうなっちゃうね。




「ははは。北海道でも要君だけひとりだったもんな。早くその子と付き合えばいいだろぉ」




先生に肩を抱かれた要君は、まだそんなんじゃないんです!と何度も言っていた。





きっと次に会う時には、彼女ができてるね。






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