白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
「美穂、おめでとう」
「ありがとう!今日のこと、一生忘れない」
「来年って言ってくれたね!結婚の時期が決まって良かったね」
美穂は、バラの花に負けないくらい美しい笑顔で頷いた。
「あれ?桃子と翼先生じゃない?」
車から降りて、寄り添って歩くふたりの姿が見えた。
「お~い!!」
とみんなで手を振った。
ペコっと頭を下げる翼先生。
その隣で嬉しそうに笑っている桃子。
やっぱりこれが自然だ。
翼先生の隣には桃子がいなきゃね。
「七夕の願い事、翼先生も書きたいって言うから」
桃子はキラキラした瞳を潤ませながらそう言った。
「いろいろお世話かけてすいませんでした。新垣先生、今度飯おごるね」
翼先生は、照れ臭そうに桃子の手を引いて、店に入った。
「良かったな。みんな・・・・・・幸せになれるといいな」
「そうだね。あゆみと真崎君もきっと大丈夫!」
私と先生の会話を聞いていた要君は、フーっと息を吐いた。
「良かったよ。慎司のこと本気で心配だったんだよ、俺」
親友だもんね。
男の友情も素敵だなと思った。