白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
第5章

信じられない出来事





―信じられない出来事―





「これ、使って!」




妊娠検査薬を渡してくれたのは真由美さんだった。




中学の頃、クラスの女子が学校に妊娠検査薬を持ってきているのを見たことがあった。




私とゆかりはそれを見て、ただただ驚いていた。



同じ年齢の子が、そんなものを持っていることが信じられなかった。







数日前から体調が悪くて、食欲がなかった。



疲れやすくて、貧血のような症状が何度か出ていた。



それを心配した真由美さんが妊娠じゃないかと、心配してくれたんだ。






妊娠検査薬を試したのは、その日の帰宅後だった。




先生の帰りが遅くなると連絡があった。



まだ先生には何も話していなかったし、まさか妊娠しているなんて思ってもいない。


それに、今回の体調不良は多分ただの疲れだと思う。




先生も、“季節の変わり目だから風邪引いたのかな”って言ってたし。




前回のこともあるから、期待させるようなことは言わないようにした。





先生はすぐに無理するから。


ショックなのに、頑張って笑顔を作るもん。




私の為に、平気なフリしちゃうから。







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