白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
私はニヤニヤしながら、小走りで生活指導室へ向かう。
夢だった。
こういうの。
先生の奥さんとして学校に来るって。
初めてだね。
―トントン
生活指導室のドアを叩く。
当時は、なじみのなかった部屋。
先生は体育教官室にばかりいたもんね。
「はい、どうぞ」
渋い声。
喜多先生の声かな。
先生より低くて太い声。
「新垣ですけど・・・・・・」
「おう!!新垣先生の奥さんだね!弁当持って来てもらうって言ってたよ。暑いのにごくろうさん」
キャ!
かっこいい。
結婚式で会った以来だけど・・・・・・やっぱり素敵。
がっちりした体格。
笑うと、結構かわいい顔になる。
「喜多先生ですよね。いつもお世話になってます」
なんて奥様っぽいセリフを言ってみる。