白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
「お酒強いんだよね」
私のグラスにビールを注ぐ。
「もうこのくらいで・・・・・・」
「いやいや、もっと飲めるだろ?」
「私を酔わせてどうするんですかぁ?」
「ははは。じゃあ、俺が飲むよ」
こんな風に話せるなんて、夢のようだ。
笑ってくれた。
私の目を見てくれた。
大野先輩が、好きだ。
今、この瞬間も・・・・・・どんどんその想いは強くなる。
「からあげ、食う?」
「あ、はい。ひとつ」
大野先輩が、私のお皿にからあげをのせてくれた。
「俺のはしで悪い」
そう言って。
こんなことで喜んでちゃ、まだまだゴールは遠い。
片思いはきっとずっと続く。
直は、私をチラっと見て、嬉しそうに微笑んでいた。
ありがとう。
応援してくれて。
私だったら、反対するのに。
直が応援してくれるなら、どこまでも頑張れる気がする。