白いジャージ7 ~先生とプールサイド~




とんこつラーメンに、半熟玉子トッピング。



全部大野先輩にお任せ。





「うまいだろ?」




美味しそうに食べる大野先輩を見ながら、これは夢なんじゃないかと思った。




あの夜と同じように。






あの旅行の夜、大野先輩が花火に誘ってくれた。



夢なんじゃないかと何度も思った。






「美味しいです!!」



「だろ?」



「あんなに食べたのに、まだ余裕ですよ」



「沙織ちゃんは、よく食べるからいいな!今度は、焼き肉でも行くか」





何気なく言ったのか、本気で言ったのかわからない。




私は、あいまいに笑って頷いた。




涙が出そうで、それをこらえるのに必死だった。



焼き肉・・・・・・






大野先輩との未来・・・・・・期待していいですか?





遠回りしたけど、この想いは真剣なんです。





もう一度、チャンスをください。









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