白いジャージ7 ~先生とプールサイド~
「よっ!!おはよ」
ドンと背中を叩かれた。
会社の前で、信号待ちをしている時だった。
大野さんかと思って、振り向くと・・・・・・そこには、無邪気な笑顔の豪太がいた。
「え?あ、おはよう」
「何、びっくりしてんの?」
「だって、話し方が・・・・・・」
「あ、ごめんごめん。先輩だったな。でも、年下だから、敬語じゃなくていいよね?」
「いいけど。変な感じ~」
「そうか?」
いきなり、超親しげな話し方になった豪太に戸惑いながらも、少し喜んでいる自分がいた。
飲み会で親しくなった私達だったけど、会社では挨拶程度で、あれからちゃんと話していなかった。
敬語で話している豪太よりも、やっぱりこの方がいい感じ。
気を使わなくなったのか、豪太の表情も、今の方が好きだったりする。
クリクリな目がよく動いて、小動物みたいでかわいい。