白いジャージ7 ~先生とプールサイド~



「そうなの?ゆかりもある?」



「直もよ~く知ってると思うけど、過去にはいろいろあったし。野間さんとかね。ははは」



教習所の先生、野間さん。


思い出したくない過去なんだと思っていたけど、ゆかりの口から名前が出てホッとした。



「懐かしい!!野間さん、いたね~」



「それからだって、ちょっとしたドキドキなんてよくあるよ。今は、会社に来る宅配のお兄ちゃんがかっこよくてさ。後輩と一緒に、仕事終わるの待ち伏せしてジュース渡したりしたよ。そんなの、芸能人にキャーキャー言うようなもんだし、罪悪感もないけど」




待ち伏せしてジュース・・・・・・なんだか楽しそう!!



豪太も、話すことができないくらいの遠い人だったらな。






「たっくん知ってるの?」




「知るわけないじゃん。言う必要ないでしょ??その人の存在によって、私とたっくんの関係に何かあるなら問題だけど、何の変化もないもん」



「もし、その宅配の人がゆかりに告白してきたら?」





その質問を聞いて、ゆかりは大声で笑い出した。





「直、真面目すぎ!!だって、年下だし、ありえない。もし告白してきたとしても、私はその人の顔が好きなだけだし、本気で付き合うとか考えられない」





みんなあるのかな。




彼氏や彼女がいても、旦那さんや奥さんがいても・・・・・・誰かにときめいたり、密かに恋心を抱いていたり。





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