涙を知った後。
病院に連れていって
彼女が精神的にやばい事を知った。
「この様子は、本当最近とかではないね」
医者はそういう、けど
そんなはずがない。
ありえない。
だってあんなに毎日幸せそうだったんだよ?
でも
いま紅葉を問い詰めても
意味がないことなんてわかってたから
うちは迷わず
"あいつ"に初めて会った所へ走った。
怒りや悲しみ
そんな事よりも
何があったのか
聞かないと湧くもんも湧かない。
「…いた…っ」
壁によっかかりながら
タバコを吸ってた
ちなみにうち
タバコ大っ嫌い。
切れた息をととのえながら
そいつにズカズカと近付く。
建物のせいで
やっぱり周りは暗くなっている。
でもハッキリわかったその人物にうちは
冷静に話しをかけた
「ちょっと話さん?」
そう言って持ってるタバコを奪った。
「…誰」
低く冷たく冷めきった声で
"土田蓮"がいうから
おもわずビクッとしてしまった。
「あんた、紅葉になにしたんだよ」