涙を知った後。



病院へ足速にむかい
病室へいくと

紅葉は前とはかわりはてて
もう顔はまさに"無"



そしてうちに気付いたのか

顔は遠くを見つめたまま「由真」といった




その変貌っぷりに
言葉なんかでなくって、



そんなうちをおいて紅葉は話す。






「あたし、ね。
環境をかえた方がいいみたいで
田舎に引っ越すことになったの。」






まだ顔色は悪いけど
ハッキリといった紅葉。



そんな紅葉をみてうちは
いくななんて情けない事がいえなくて

強がって




ばいばいっていって
病室をでていった…。









それ以来
紅葉と会うことはもちろんない。


でもうちの心は病んで
あれて、あれて、あれた。



そんなうちを助けたのは
蘭と憐だった。





一緒に嫌な顔せず
喧嘩とかしてくれたし

薬とかあぶないもんに
手だそうとしたときは
その時つるんでた悪友をぼこぼこにしたらしい

そしてもちろん、うちにもキレてきたけど

最後は一緒にないてくれた。




こんな情けないうちを


あいつらの宝物のバンドに
いれてくれた。











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