涙を知った後。
第25話
そんな事を考えてた時
部室から蓮が出てきた。
「…どした?」
そう聞いてきた蓮。
蘭は壁にもたれて寝ていた。
「いや、どうもしてない」
無表情でいいはなったうち
「はいはい」
蓮はそういって眠そうにあくびをした
シーンとした空間を破ったのはうち。
「蓮は、蘭が好きなの?」
その唐突な質問に対して
蓮は驚く事もなく、一言寂しそうに
そうかもなって答えた。
やっぱりつらい
自分がきいたのに
でもわかったかもしれない
「うちは、蓮が好きなのかも」
うん、そうだよ。
紅葉?
ごめんね、うち、好きだわ
今の蓮のことばで
わかっちゃった。
「すき。」
改めて実感した
不思議な感情。