涙を知った後。
その言葉にハッとした。
携帯から聞こえた声じゃなかったから…
立ち上がり、ベットからすぐの窓までいって
下をみると、そこには無邪気に笑う憐がいた
「えっ憐!?
どしたの!?
ってか待ってて、すぐ下いく!!」
でかい声で叫んで
あわてて階段をかけおりた。
下へ行くとさっきの無邪気な憐とはまた違う、月にてらされて髪を書き上げるカッコイイ憐がいた
春…といってもまだ4月。
肌寒さがのこる季節の夜
なぜか憐がうちへきた。
「うす。」
突然の訪問に戸惑う。
いつもならこんな驚かない。
家はすぐ近所だし…
でも今は12時30分
日付がかわってから
いきなり来るのは珍しい。
しかも窓からみた憐は
憐じゃないみたいで
今の憐も憐じゃないみたい…
「どうしたの?急に…」
憐に質問を投げかけたとき
突然憐に抱きしめられた。
「なんかさ、お前
土田蓮のことばっか考えてそうな気ぃして…
誘うっていったの俺だし
うぜーとかいわれたらそりゃ凹むだろうけど
俺以外の男んこと考えてんじゃねーかって思ったら
悔しくていつのまにか蘭んちきてた」
憐の言葉になんかすっごいドキッてした
普段一緒にいるのが当たり前だったから
最近憐との些細なドキドキだけで満足してたけど…
なんかこーゆう憐
…いいな。
このドキドキも
悪くないかもね。
最近のドキドキとは違う
ドキドキを感じながら憐に言う。
「っばーか!!」
そういって憐の首に自分の腕を回した