涙を知った後。









「…ギターやってたんだ」




「ああ」








言葉にこまる
なんか話せよ




会話が続かない暗い空気の中
憐が静かにいった
























「バンド………やんねぇ?」







「………」







土田蓮はすごい
複雑そうな顔をしていた。




即答で誘いを断っていた彼が今


……きっと迷ってる








でも何に?

すきならやればいい

楽器とめんつがいやなら
やらなければいい


ただこれだけで
なんであんなに辛そう…?












「…やんねーよ」





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