私の“嫌い”は彼の“好き”
*私の“嫌い”は彼の“好き”*
「う、うん…」
「実は、俺ね…
ピーマン、苦手なんだ」
……え?
じゃあ、あの時無理して食べたの?
サーっと青ざめていく私の顔。
「嫌いに、なった?」
「ううん。でも、私……」
本田くんに、無理させちゃった…。
「気にしないでよ。そんなこと。俺がかってにたべたことだし。それにー…」
「え……っ」
本田くんは、私に顔を近づけて「俺も嘘ついちゃったから」と言った。