私の“嫌い”は彼の“好き”
彼の好物
それは、一週間前のこと。
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その日は本田くんと一緒にランチをしていた。
私が食べたのは日替わりランチのハンバーグ。そして、ハンバーグの後ろには詰め合わせのピーマンがひょこっと顔をだしていた。
「本田く~ん……。」
「ん?」
「これ、あげるー…」
私は嫌いなピーマンをフォークに指して、彼に向けた。
「えぇ? 先パイってピーマン嫌いなのぉ?」
「う、うん…」
「も~しょうがないな。先パイは!はい。あ~んっ」
「ど、どーぞ…」
「んっ!んまぃ~」
「…え。本田くんって、ピーマンす、好きなの?」
「うん。大好きだよ?」