あたしだけの執事さまっ
「お帰りなさいませ。お嬢様。」

沢山のメイドさんと執事さま?に頭を下げられる中、あたし。


橘さんの後を付いて、リオ城へと続く紅い絨毯ロードを何メートルも何十メートルも、歩いて行く。


「大丈夫ですよ?お嬢様。」


キュッと手を繋いで貰ったまま。



あたしはただただ、緊張しちゃってひたすら前に居る橘さんの背中を見つめて居る。

橘さんと居ると、それだけで何でも無いって気持ちになるよ。


橘さんは不思議なヒト…。



紅い絨毯ロードを通り抜けて、あたし。


入り口で、初老の品の良い執事服の男性と、メイド服の中年の美人さんに出会った。


「お帰りなさいませ。お嬢様…。」


アルトに落ち着く優しい声。


「執事長の山茶花です。此方はメイド長の、九条。」


「よろしくお願い致します。お嬢様。」


九条さんが、頭を下げる。


ひゃー


なんかあたし。


お嬢様っぽい?


って言うか。

九条さん、細いのに出る所は出てるなぁ。


しかもなんか知的だし。


メガネが似合う美人さん。


綺麗なヒトだなぁ。

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