【完】俺様彼氏×鈍感彼女
「昼休み、あんな酷い事言ってやったのに」
あぁ…。
「別に…気にしないし」
「は…」
「助けたつもりはないよ。まぁ、助けになったんなら、良かったな」
そう言いながら、あたしは本棚を見ている。
「…お前、変わってんね」
「普通だよ、普通」
「名前、なんていうの」
「杉風」
「バァカ、それ名字」
「…かえで」
「カエデ?」
「そう、楓。でも、杉風でいいよ?」
「…ふはっ! お前、ほんと変な奴だな。他の女は名前で呼ばれたがるのに」
それは…。