【完】俺様彼氏×鈍感彼女
おかしいなぁ…。
この前、ちゃんと入れたはずなんだけど…。
あたしはカウンターの方まで入った。
すると、そこには一番会いたくない人物が座っていた。
「なっ…!!」
「よっ、楓」
「な、な、なんでここに…!!」
「ん? ここになら、楓が来ると思ってな。そしたら、本当に来てるし」
「…あっそ!」
あたしは「そこ退いて」と冷たく言った。
「この前の事、まだ怒ってんの?」
「謝りもしないで、よく言うよ」
「そりゃ、すみませんね」
コイツ、マジ最低!!
「あのね、あんたは楽しかったかもしれないけど、あたしは気分最悪なの!」
あのときの事を思い出すと、体が小さく震える…。
すごく…怖かった──…。