【完】俺様彼氏×鈍感彼女
「…これ」
宮田が手に持っていたのは、あたしの図書カード。
「か、返して!」
「すっげぇ数借りてんのな、本好きなんだ」
「どーせ、地味女とか思ってんでしょ! 返してよ!」
「思わねーよ、そんなの。自意識過剰女」
「なっ!!」
「いいじゃん、本好きでも。別に人の趣味どーこー言うつもりはねーよ」
「…」
なんなのよ…。
「…返して」
「…嫌だ」
「返して!!」
「座れよ」
「…」
あたしは、渋々宮田の前に座った。