【完】俺様彼氏×鈍感彼女
宮田はカウンターを軽々と飛び越え、「じゃあな」と手を振った。
「ぁ、み、宮田!」
「? なに」
なんで…
呼び止めたんだろう…。
「宮田は…好きな子いるの?」
ただ、話す事がなかったから聞いただけだ。
本当は、別に聞かなくてもいい。
「…気になる奴はいる」
「そっ、か…」
なんで…? なんで…
胸が痛むの…??
「ぁ、楓」
「な、に…?」
「”みやた”じゃなくて、”ようすけ”な」
「…」
そう言って、図書室を出て行った。