【完】俺様彼氏×鈍感彼女
ぇ、ちょっ…!!
「み、宮田! 離して!」
「呼べよ」
「は、離して!」
宮田は、ギュゥッと力を強める。
「みやた…っ」
「…楓」
耳でそっと呟かれ、あたしの顔はボンッと音を立てるように真っ赤になる。
「なぁ、呼べよ」
「…ょ、すけ…///」
「聞こえない」
「よう、すけ…///」
「…もっかい」
「や、やだ!//」
「もっかい言って」
いつもとは違う、初めてみた優しい表情、優しい瞳。
そんな瞳に──心が揺れる。