【完】俺様彼氏×鈍感彼女
周りの視線は、あたしに集中している。
しまった…。
美沙は片手で顔を覆い、「あちゃーっ」と呟いている。
あはは…ごめんなさい。
「ぷっ」
え…。
宮田陽介の方を見ると、「くくっ」と笑っていた。
う、嬉しいの…?
「なぁ、『カッコイイ』ってのは嬉しい言葉なんだけど、」
宮田陽介は顔を歪ませ、フッと笑って言った。
「俺、そういう事簡単に言う奴、大っ嫌いなんだよね」
あたしは思わず、ポカーンとしてしまった。
周りの女の子からは、クスクスと笑い声。