【完】俺様彼氏×鈍感彼女
「楓、行こ!」
「ぇ、ぁ…」
あたしは美沙に腕を引っ張られ、自分の教室C組に戻った。
「あいつマジ最低!! 普通、皆の前であんな事言う?!」
「別に気にしないよ。悪い気分にさせちゃったの、あたしだし」
「あんたもあんた!! 少しは、考えてから発言しろ!」
おっしゃる通りです。
でも…確かにあれはカッコイイ。
女の子が大騒ぎするのは、わかる。
「でもさ、あの人悪い人じゃないよね」
「はぁっ?!」
「だって、影で言われるより、ずっといいもん」
「…あんたも変わってるよっ」
美沙はそう苦笑いして、席に戻った。
その後、6時間目まで授業を受け、あたしは図書室へと向かった。