【完】俺様彼氏×鈍感彼女
あたしは、是非こいつに家庭教師をやってもらいたい。
まぁ、冗談として。
「さすが学年トップ…」
「そりゃどうも。お前、授業ちゃんと聞いてる?」
「き、聞いてるよ!」
失礼な!
「ふぅーん、ならさ、授業の復習じゃなくて応用問題とく方が得策だと思う」
「ぇ…」
「授業の復習も大切だけど、お前の場合ちゃんと聞いてるんだろ? なら、応用問題やりながら復習の方が得だろ?」
「…」
思わず唖然とした。
こいつ…ほんとに頭良いんだぁ…。
「? どうした?」
「ぁ、ご、ごめん…。いや…カッコイイなぁって」
「…は?」
「だ、だって! すごいんだもん!」
「なにがだよっ」
フッと笑う陽介に、
なぜか胸がドキンと鳴った。