子宮にピストル
翌日、


吐いてでもご飯を食べた。部屋に閉じこもるのを止め、外に出た。そして気がつく。外はこんなにも光で溢れていた事に。


「あれまぁ?菜々子ちゃん、大丈夫かい?」


愛犬の散歩をしている途中、近所のおばあちゃんが声を掛けてきてくれた。


「お母さんに聞いてるよ。体調悪いんだってねぇ…、可哀相に…」


――ガサ…


「ほれ!これでも食べて元気出して」


そう言っておばあちゃんは、黒糖の飴を手に握らせてくれる。甘い、甘い、飴――
< 38 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop