君の欲しいモノ。~欲張りお嬢様の切ない恋~
・・・とまぁ、ヘタな説明は置いておいて。



「支度、支度っと・・・」


窓をピシャッと閉めて、学校に行く準備をする。




今日で高校2年生


はぁ・・・また〝アイツ〟の世話係になんなきゃなぁ・・・




深い溜息をついて、黒のロングTシャツを脱ぎ捨てる。



え?アイツって?


まぁ俺の幼馴染・・・・






「?・・・ぬおっっっ!!??」



何かの気配がして振り向くと、そこには、細長い指をピースサインにしてベッドに座っている〝アイツ〟がいた。



『♪おはよ、大チャン♡』



そう、コイツが奄美 杏。俺の幼馴染。



さっきの豪邸に住んでいる令嬢だ。




誰が見ても思う超がつく美人で、スタイルはモデル並み(しかも足長)、成績優秀、スポーツ万能、そして人気者で優しい。




もう誰もが認める完璧人間だ。




でも杏には、俺と杏の両親だけが知る欠点がある。





〝欲しい物は何がなんでも手に入れる〟
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