風_現実(7月10日20:40更新)
走り慣れた山道。

日差しは強く、日光の当たった腕がジリジリと焼けていくのが分かる。

初夏を思わせる照り返しの強いアスファルトを見詰める。

その中を、ただただ車を走らせる。

誰も走っていない無人の山道は、何か別の世界へと紛れ込んだような感覚になる。

光り輝く木漏れ日の中を走る。

瞬く光のトンネルは、それは、まるで夢の中のようだ。

リズミカルにクラッチを繋ぎ、アクセルを開ける。

ブレーキ、ハンドル、その全ての運動が連動し、心地よい走行を実現させる。
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